ステイトメント

2016.02.12

3つの「4」

*第4の空間
説明のできない場所をつくりたい。

そうやって始まったこの場所について、説明するのはすこしむずかしい。

少なくとも言えるのは、わたしたちの街に訳のわからない場所が減っていること。どれもが理由や消費に埋め尽くされるよう。サードプレイスを標榜する場所でさえも同じく。

でも単に説明できない場所は作れない。様々な人たちの小さな活動がたくさん集まって、どこから説明していいかわからない場所を作ればいいのではないか?

それは社会が規定することのできない第4の空間にならないだろうか。

*井の頭4丁目
吉祥寺から徒歩10分とすこし、井の頭公園の裏手に位置する井の頭4丁目。

かつては井の頭弁財天の表参道であった道である。
今ではシャッターの閉まった店が多いが、れっきとした商店街なのだ。

我々が知っている街の表はあくまで、鉄道から見た視点。
当然、駅から徒歩何分という不動産の基準からも離れている。

近代のインフラが避けて通ってきたところは、本来の表にあたる古い場所であることが多い。
以前から存在する街には、すぐに作り出せない魅力的な道や自然が今も息づいている。

*エピソード4から始める
映画「スターウォーズ」シリーズはエピソード4から公開された。
一説には当初の構想が壮大すぎて最初の3つのエピソードが実現不可能だったのだとか。

この場所もわたしたちの壮大な物語の小さな一節にすぎない。
実現可能な「エピソード4」から少しづつ始めてみる。

すべての登場人物が輝ける開かれた物語を生み出せる場所とは、
決して大げさな台詞やアクションは必要ないはず。
まず、ここに居ることから始めよう。

2016年2月12日